東京カレッジにおける研究 | 東京カレッジ

東京カレッジにおける研究

2020.03.02
HANEDA Masashi
羽田 正

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Covid-19流行の影響で、2月末から1か月の間に予定していた5つの講演会やパネルディスカッションは、すべて延期することにしました。海外からのゲストによる興味深い講演ばかりだったので、とても残念です。聴講を楽しみにしていらっしゃった方々には申し訳なく思います。状況が一日も早く落ち着くことを願っています。
外から見ると、東京カレッジは単に講演会を催すだけの組織にみえるかもしれません。しかし、実はカレッジは研究機関の顔も持っています。カレッジに籍を置く研究者は皆個人的に研究活動に従事しています。そして、海外からの研究者の数が増えてきたこの1月以後、カレッジの中ではいくつかの「研究」に関わる会合が開かれるようになってきました。今日はそれらのうちから2つをご紹介したいと思います。

1.ランチ・ミーティング
文字通り、カレッジに所属する研究者が一堂に会して昼食を共にする催しです。海外からの研究者には分かりにくい大学の行事や運営などの説明はこの場で行うようにしています。また、興味深い情報、全員が共有すべき情報が披露され、今後のカレッジの企画について所属研究者間で意見交換も行われます。さらに、あらかじめ決められた順に従って、一人の研究者が、自分の現在の研究の概要を話し、全員で討論を行います。
前回、2月28日の会では、特任研究員の寺田悠紀さんが、あと何か月かで完成予定の自らの博士論文のテーマであるイランの博物館について報告しました。英語のmuseumは、日本語では博物館とも美術館とも訳されます。イランの博物館がナショナル・アイデンティティ強化に活用され展示物は「イラン」と関わるものが主であるのに対して、museumの原型ができたイギリスやフランスではそのような展示物の限定が見られないのはなぜかという点をめぐって、出席者の間で活発な意見交換が行われました。多国籍の研究者が出席する会ならではの興味深い議論になったと思います。

2.研究会
一つ前のブログで葛兆光先生が寄稿されているように、所属研究者による研究会も始めました。第1回は、「アイデンティティ」という概念について、日本と中国の現状を確認するために、葛先生と私が話題提供をしました。中国語では「身份」や「認同」という語が英語のidentityとほぼ同義語として用いられることが多いようです。しかし、どうもこれらの語が用いられる背景や文脈が、日本語の「アイデンティティ」のそれとは異なっているように感じます。特に両国における「ナショナル・アイデンティティ」の意味や重要性については、さらに議論を深める必要がありそうです。
研究者の滞在期間はまちまちですし、関心も異なっているので、全員が共同で同じテーマに取り組むことは難しいと思います。しかし、海外からやってきた研究者から、東京カレッジは面白いところだ、来てよかったと評価して頂けるように、様々な共同研究のしかけを考えてゆきたいと思います。
あと半年もすると、特任助教、ポスドク研究者、それに特任研究員という若手の研究者たちの数が大幅に増え、10人を超えるだろうと思います。そうすれば、彼/彼女たちの間で自主的な分野横断型共同研究が始まるのではないかと大いに期待しています。
来年度以後は、講演会、あるいはパネルディスカッションを組織し、これらの内部研究会の成果をも積極的に皆様にお届けするつもりです。

ランチ・ミーティングでの様子(2月14日撮影)

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