No One Left Behindのための科学技術のありかた - 東京カレッジ

No One Left Behindのための科学技術のありかた

日時:
2021.01.22 @ 09:00
2021-01-22T09:00:00+09:00
2021-01-22T09:15:00+09:00
No One Left Behindのための科学技術のありかた
終了しました
開催日時 2021年1月22日(金)09:00以降視聴可能
会場

東京カレッジYouTubeチャンネル(https://youtu.be/HV0OUml423g

言語 日本語(Japanese language only)・手話通訳(Sign language interpretion)・日本語字幕(Japanese subtitles)
要旨

社会的包摂(ソーシャルインクルージョン)という概念が、社会福祉の課題に限らず、貧困者、障害者、高齢者、女性、非正規雇用者など多様な社会問題に対処する、インクルーシブな社会を目指す社会施策や活動の理念に発展してきている。

東京大学では、先端科学技術研究センターの障害教員が中心となり、バリアフリー支援室、環境安全センター、大学総合教育研究センターなどの学内組織とも連携しながら、誰ひとり取り残さないインクルーシブなキャンパスの実現を目指し、2020年度から「インクルーシブ アカデミア プロジェクト」を始動している。

IBMフェローの浅川智恵子氏を東京カレッジに招き、先端研との活動と合わせ、議論を行う。

プログラム

神崎教授 「アートと科学技術によるインクルーシブな社会の実現」 

2 熊谷准教授「インクルーシブなSTEM研究環境の構築・先端研での取組」

3 浅川教授「AIで実現するインクルーシブな社会」

4 ディスカッション

6 まとめ

講師プロフィール

浅川智恵子

米国IBM T.J.ワトソン研究所のフェロー、カーネギーメロン大学特別功労教授、東京大学先端科学技術研究センター フェロー、東京カレッジ教授。過去30年間に亘ってアクセシビリティの研究と開発に努めてきた。視覚障害のための技術に挑戦することにより、視覚障害者およびその他支援の必要な全ての人に、インターネット技術に対する全般的な利用方の技術的な開発をすすめている。研究領域としてはAIを利用し、視覚障害の領域において、社会で失われた能力や弱まってしまった能力を補う先進的な認知支援に関する研究をすすめている。

 

神崎亮平

東京大学先端科学技術研究センター所長、東京大学先端科学技術研究センター教授(生命知能システム 分野)。ニューロンから脳を創り、理解し、生かす研究。脳内の神経回路は、状況・経験・環境に応じて、情報処理や運動制御の方法をダイナミックに変化させ、環境に適応した行動を発現させます。このような環境適応能(知能)を生む神経回路の設計デザインを、10万個程度の神経細胞からなるカイコガ(昆虫)の脳を対象として、情報学・工学・生物学の融合アプローチにより解明することを目的としています。

 

熊谷 晋一郎

東京大学先端科学技術研究センター准教授(当事者研究 分野)。当事者研究とは、障害や病気を持った本人が、仲間の力を借りながら、症状や日常生活上の苦労など、自らの困りごとについて研究するユニークな実践である。当事者研究は統合失調症を持つ人々の間で行われ始め、徐々に、依存症や脳性まひ、発達障害など、様々な困りごとを持つ人々の間に広まった。我々は、仮説生成と検証、グループ運営技法、回復効果という、当事者研究が持つ3つの側面に注目している。

 

主催 共催:東京大学国際高等研究所東京カレッジ/東京大学先端科学技術研究センター
お問い合わせ tokyo.college.event@tc.u-tokyo.ac.jp

Upcoming Events

開催予定のイベント

想像的体験としての博物館展示(講演者:Leslie BEDFORD教授)

イベント予定講演会/Lecture

2024年4月17日(水)10:30-12:00 JST

博物館は本来、訪問者のためのものであり、展示はユニークなコミュニケーション手段です。分極化が進むアメリカにおいて、展示はどのように多様な公衆の想像力と関わり、同時に人類共通の感覚にインスピレーションを与えることができるでしょうか?

日本と中国におけるモンテスキュー「法の精神」専制主義問題の受容(講演者:Anne CHENG教授)

イベント予定共催/Joint Event講演会/Lecture

2024年4月18日(木)14:00-16:00

モンテスキューの『法の精神』 (De l’Esprit des lois)から引用された最も有名な言葉のひとつに「中国は専制国家であり、その原理は恐怖である」がある。本講演は、現代の文脈に流されて結論を急ぐ前に、モンテスキューの思想と最も有名な著作が明治日本、そして後期帝政中国でどう受容されていたか考察することを提案する。

暗黒の遺産に光を:日本における戦時外国人労働者の慰霊碑(講演者:Andrew GORDON教授)

イベント予定講演会/Lecture

2024年4月26日(金)14:00-15:30 JST

戦時外国人労働者の死を追悼する慰霊碑は、遺産に関連する「暗黒」(dark)という言葉の二つの意味を思い起こさせる。歴史上の悲劇的な出来事の追悼と、この歴史についてあまり知られていない、ほぼ隠されている慰霊碑の重要性である。2つの意味で「暗黒」であるこれらの場所で伝えられるメッセージは何か、検討する。

Previous Events

公開済みイベント

ガンディーと(人権の)体制(講演者:Vinay LAL教授)

イベント予定講演会/Lecture

2024年3月25日(月)17:30-19:00

本講演ではLAL教授は、まず、西洋における「権利」の概念と権利に関する語りの概念の変遷、また、権利に関するガンディーの考え方、権利の概念に関する彼の哲学的、倫理的、政治的疑問、そして人新世に対する彼の予見について説明する。

国際女性デーイベント: 芥川賞受賞作家 村田沙耶香氏を迎えて

イベント予定対話/Dialogue講演会/Lecture

2024年3月18日(月)17:00-18:30 JST

東京カレッジ ジェンダー・セクシュアリティ・アイデンティティ共同研究会は、芥川賞受賞作家 村田沙耶香氏を迎え、国際女性デーを記念したウェビナーを開催します。 小説「コンビニ人間」(2016)で第155回芥川賞を受賞した村田氏に執筆経験やインスピレーションについて聞き、社会におけるジェンダーとセクシュアリティの規範、またそれらが私たちの世界をどのように形作っているのかについて再考します。

野生の教育学:惑星の境界とグローバル化する現状の危機(講演者:Bob JICKLING教授)

イベント予定講演会/Lecture

2024年3月11日(月)15:30-17:00

地球規模の持続可能性の課題に取り組む上で、教育はとても重要です。野生の教育学は、人間と場所、景観、自然、人間以外の存在、惑星の境界の関係をそれぞれ再検討することを目的としています。 自然を私たちの「教師」と位置付け、教育学の管理を強化しようとするグローバルな傾向に挑戦します。 野生の教育学は、保護者、学生、地域の教育者、教師、学者、ビジネスリーダー、政策立案者、自然環境ガイドなど、自然の実践の可能性に興味を持ち、視野を広げたいと願う全ての人に向けて提供されます。

ソフト・ロボット工学(講演者:Jean Louis VIOVY教授)

イベント予定講演会/Lecture

2024年3月4日(月)15:00-16:30

ロボット工学は、工業生産、農業、個人や家庭への支援、医療など幅広い用途で重要性を増している。しかし、その進歩は、構造面や操作上での機械的技術基盤に制約されたままである。この欠点は、「ソフト・ロボット工学」の登場によって根本的に減らすことができる。つまり、この技術は、金属と機械力学を、「ソフト」な弾力・粘性を持った素材と流体力学に置き換えるものである。本講演では、Viovy教授がこの新しい分野の可能性をいくつかの例を挙げて説明し、その将来性と潜在的な限界について論じる。

マクロ経済学における社会と行動の転換(講演者:Edward John DRIFFILL教授)

イベント予定講演会/Lecture

2024年2月28日(水)15:00-16:30

マクロ経済学は1936年に誕生して以来、論争が絶えない分野である。マクロ経済学は、人々が合理的に行動すると仮定した高度なモデルが前提となっている。しかし、人々は「経済人」のように行動しないという認識が、徐々に状況を変えつつある。労働時間、余暇の使い方、支出のパターンなどは、社会的規範や慣習に影響される。また、これらは、戦争やパンデミックのような混乱に経済がどう対応するかにも影響を与えている。

Web3.0 — 分散型テクノロジーの未来(講演者:Gavin WOOD氏)

イベント予定講演会/Lecture

2024年1月24日(水)15:30~17:00 JST

中央集権的なテクノロジーがわたしたちの社会へ及ぼす影響力がますます高まるなか、分散的で公正かつオープンなウェブ技術、"Web3.0”はこれまで以上に重要になりつつある。本イベントでは、Web3.0がもたらしうる安全で透明性の高いテクノロジーの可能性を議論しながら、未来のデジタルランドスケープを模索する。


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