都市を理解する - 東京カレッジ

Understanding Cities

都市を理解する

都市は複雑でダイナミックなシステムです。構築環境、自然環境、人間社会でできています。したがって都市を理解するには、都市計画、社会学、歴史、生態学、経済、芸術にとどまらない学際的な視点が必要です。都市の理解にはさまざまなアプローチがあります。その一つはぶらぶらと歩いてみること。都市の複雑な諸問題を観察し、問いかけ、関わるために、意図的にあるいは目的を持たず都市を散策してみるのです。このオンライン写真展では、東京カレッジの研究者と「都市理解」講座の受講生が散策してとらえた光景を紹介します。

Dr. Rosita SAMSUDIN & Dr. Marcin P. JARZEBSKI

Researcher

広島

都市を把握することは、常に対話であると私は考えています。

私たちは自分が住む都市をつくっています。

私たちが住む都市が私たちを作っているのです。

2022.8.1

Researcher

調和と不和

イランの首都テヘランは人口800万人を超える大都市である。

密集して立ち並ぶ建物の壁画は、政治や文化の諸相を映すキャンバスとして活用される。

1979年2月1日に故ルーホッラー・ホメイニー師が亡命先から帰国した瞬間を捉えた肖像、大気汚染の影響を緩和させるために植えられた木々、工事中の建物がせめぎ合い、調和と不和をもたらしている。

2022.8.1

Researcher

Hannah DAHLBERG-DODD

Hannah DAHLBERG-DODD

車本位の(再)開発

アメリカでは、州間高速道路網の整備に伴って20世紀半ばに数多くの都市が大々的に再開発されました。アトランタもその一つです。

貧しい非白人の居住区が高速道路建設のためにブルドーザーで潰され、裕福な白人家族の車に頼った郊外での暮らしが可能となりました。

そうして空洞化した都市の歩行者用道路や公共交通機関は悪化するがままです。

現在、都市はいたるところでスプロール化し、高価な自家用車がなければアクセスできなくなっています。

2022.8.1

Researcher

Naoko HOSOKAWA

細川 尚子

国境の町

国境地帯の都市は、アイデンティティについてさまざまなことを教えてくれる。

フランスのストラスブールとドイツのケールという2つの都市を結ぶライン川に架かる橋。

ここでは、「2つの国の架け橋」という言葉は比喩であるばかりでなく、現実のものとなっている。

日本における飛行機で行く「海外」つまり「海の向こう」のイメージと比較すると面白い。

2022.8.1

Researcher

恋人・友人たちのための都市

「くそいまいましい自動車なんか忘れて、恋人たちや友人たちのための都市をつくれ」(ルイス・マンフォード、My Works and Days、1979年)

現代の都市は往々にして成長をインフラ開発と同一視し、人々のことを考えていません。ささやかながら、都市の日常空間を求める人々の公的な行動は、人は本来社会的存在であり、社会的なつながりを強く求めていることをはっきり示しています。都市化の進行に問いかけたい。私たちはより人間中心の都市空間をつくれないものだろうか。

2022.8.1

Researcher

Marcin Pawel JARZEBSKI

窓から見える街並み

コロナパンデミックが始まってから、外出を控えたり、外出の機会を制限されたりしている方も多いと思います。

窓から見えるのは街並み、ベランダは私たちの緑地と化した。

2022.8.1

Researcher

アクセシビリティ

『アクセシビリティ』は、現代都市の根本的な特徴です。

人々が自立生活をする為には、使いやすい建造環境、教育機関、雇用制度、娯楽施設、医療保険などを設置する必要があります。

しかし、こうしたサービスは都市の中心部に均等に配置されておらず、多様な方々にとって使いにくいものとなっています。

社会的、政治的、経済的に持続可能な都市を作るため、年齢、障害、その他の個性にも関わらず、誰もがアクセスできる社会を目指さなければなりません。

2022.8.1

Link

Researcher

Marcin Pawel JARZEBSKI

バイオフィリア仮説

バイオフィリア仮説では、人は自然や他の生物と交流したいという自然な欲求を持っていると言われています。

住宅前の空き地に植木鉢の並びで作られたのガーデンの写真(東京都台東区)。

2022.8.1

Student

星野 匠海

東京大学教養学部文科二類2年

シビックプライドを
問う

幕張ベイパークにおける建築現場の塀に掲出された、幕張の素晴らしさが伝わる住民による写真。

この新興住宅地区には「街そだて」に住民を巻き込むための動きがある。

こうした写真の掲出は住民に幸福感を与え、コミュニティの活性化に寄与し得るが、同時に街の上辺だけのアイデンティティへの満足感を与え、真のアイデンティティやシビックプライドの構築を妨げてしまいかねない。

2022.8.1

Student

森安 悠一郎

東京大学教養学部文科三類2年

風鈴に誘われて

浅草では、観光客を集めたり売り場面積を増やしたりするために、多くの店が路上に商品を陳列する。

仲見世商店街のこの土産物屋では、通行者の目を惹くために軒先に風鈴を吊るし、商品としてだけではなく音で観光客の注目を集めるためにも利用している。

2022.8.1

Student

俵 司

東京大学教養学部理科三類2年

浅草の夜

これは浅草寺の前の仲見世通りで夜中に撮った写真です。

観光客はほとんどいませんが、新型コロナウイルスの蔓延前の栄えていた日々を想起させるような明るさで輝いています。

さらに、商店街の奥に映る薬局の看板は、浅草で新旧の商業施設が共存していることを象徴しています。

2022.8.1

Understanding Cities

都市を理解する

都市は複雑でダイナミックなシステムです。構築環境、自然環境、人間社会でできています。したがって都市を理解するには、都市計画、社会学、歴史、生態学、経済、芸術にとどまらない学際的な視点が必要です。都市の理解にはさまざまなアプローチがあります。その一つはぶらぶらと歩いてみること。都市の複雑な諸問題を観察し、問いかけ、関わるために、意図的にあるいは目的を持たず都市を散策してみるのです。このオンライン写真展では、東京カレッジの研究者と「都市理解」講座の受講生が散策してとらえた光景を紹介します。

Dr. Rosita SAMSUDIN & Dr. Marcin P. JARZEBSKI

広島

都市を把握することは、常に対話であると私は考えています。
私たちは自分が住む都市をつくっています。
私たちが住む都市が私たちを作っているのです。

2022.8.1

Researcher

調和と不和

イランの首都テヘランは人口800万人を超える大都市である。
密集して立ち並ぶ建物の壁画は、政治や文化の諸相を映すキャンバスとして活用される。
1979年2月1日に故ルーホッラー・ホメイニー師が亡命先から帰国した瞬間を捉えた肖像、大気汚染の影響を緩和させるために植えられた木々、工事中の建物がせめぎ合い、調和と不和をもたらしている。

2022.8.1

Researcher

車本位の(再)開発

アメリカでは、州間高速道路網の整備に伴って20世紀半ばに数多くの都市が大々的に再開発されました。アトランタもその一つです。
貧しい非白人の居住区が高速道路建設のためにブルドーザーで潰され、裕福な白人家族の車に頼った郊外での暮らしが可能となりました。
そうして空洞化した都市の歩行者用道路や公共交通機関は悪化するがままです。
現在、都市はいたるところでスプロール化し、高価な自家用車がなければアクセスできなくなっています。

2022.8.1

Researcher

Hannah DAHLBERG-DODD

Hannah DAHLBERG-DODD

国境の町

国境地帯の都市は、アイデンティティについてさまざまなことを教えてくれる。
フランスのストラスブールとドイツのケールという2つの都市を結ぶライン川に架かる橋。
ここでは、「2つの国の架け橋」という言葉は比喩であるばかりでなく、現実のものとなっている。
日本における飛行機で行く「海外」つまり「海の向こう」のイメージと比較すると面白い。

2022.8.1

Researcher

HOSOKAWA Naoko

細川 尚子

恋人・友人たちのための都市

「くそいまいましい自動車なんか忘れて、恋人たちや友人たちのための都市をつくれ」(ルイス・マンフォード、My Works and Days、1979年)
現代の都市は往々にして成長をインフラ開発と同一視し、人々のことを考えていません。ささやかながら、都市の日常空間を求める人々の公的な行動は、人は本来社会的存在であり、社会的なつながりを強く求めていることをはっきり示しています。都市化の進行に問いかけたい。私たちはより人間中心の都市空間をつくれないものだろうか。

2022.8.1

Researcher

窓から見える街並み

コロナパンデミックが始まってから、外出を控えたり、外出の機会を制限されたりしている方も多いと思います。
窓から見えるのは街並み、ベランダは私たちの緑地と化した。

2022.8.1

Researcher

Marcin Pawel JARZEBSKI

アクセシビリティ

『アクセシビリティ』は、現代都市の根本的な特徴です。
人々が自立生活をする為には、使いやすい建造環境、教育機関、雇用制度、娯楽施設、医療保険などを設置する必要があります。
しかし、こうしたサービスは都市の中心部に均等に配置されておらず、多様な方々にとって使いにくいものとなっています。
社会的、政治的、経済的に持続可能な都市を作るため、年齢、障害、その他の個性にも関わらず、誰もがアクセスできる社会を目指さなければなりません。

2022.8.1

Link

Researcher

バイオフィリア仮説

バイオフィリア仮説では、人は自然や他の生物と交流したいという自然な欲求を持っていると言われています。
住宅前の空き地に植木鉢の並びで作られたのガーデンの写真(東京都台東区)。

2022.8.1

Researcher

Marcin Pawel JARZEBSKI

シビックプライドを問う

幕張ベイパークにおける建築現場の塀に掲出された、幕張の素晴らしさが伝わる住民による写真。この新興住宅地区には「街そだて」に住民を巻き込むための動きがある。
こうした写真の掲出は住民に幸福感を与え、コミュニティの活性化に寄与し得るが、同時に街の上辺だけのアイデンティティへの満足感を与え、真のアイデンティティやシビックプライドの構築を妨げてしまいかねない。

2022.8.1

Student

星野 匠海

東京大学教養学部文科二類2年

風鈴に誘われて

浅草では、観光客を集めたり売り場面積を増やしたりするために、多くの店が路上に商品を陳列する。
仲見世商店街のこの土産物屋では、通行者の目を惹くために軒先に風鈴を吊るし、商品としてだけではなく音で観光客の注目を集めるためにも利用している。

2022.8.1

Student

森安 悠一郎

東京大学教養学部文科三類2年

浅草の夜

これは浅草寺の前の仲見世通りで夜中に撮った写真です。
観光客はほとんどいませんが、新型コロナウイルスの蔓延前の栄えていた日々を想起させるような明るさで輝いています。
さらに、商店街の奥に映る薬局の看板は、浅草で新旧の商業施設が共存していることを象徴しています。

2022.8.1

Student

俵 司

東京大学教養学部理科三類2年


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