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東京カレッジ

EVENT

イベント

東京大学に新しく設立された「東京カレッジ」。世界の第一線で活躍する研究者や知識人を招き、市民の皆さんと一緒に未来社会の様々な側面について考える場を作ります。こちらのページでは、東京カレッジにて開催予定・公開済みのイベントをご覧いただけます。

Upcoming Events

開催予定のイベント

「トランジション」という概念をめぐって(講演者:Catherine VILLARD教授)

イベント予定講演会/Lecture

2026年3月25日(水)14:00-15:00

「トランジション(transition)」という概念は、ラテン語の transire(状態を変える)に由来し、19世紀以降、さまざまな分野で用いられてきました。現在の議論では、気候変動や「エネルギー移行」といった文脈で語られることが多くなっています。
本講演では、「エネルギーの時間的な流れ」として理解される「パワー・トランジション(power transition)」という概念を紹介し、20世紀半ば以降に加速してきたエコ社会的な変化を説明します。そして、私たちが強力な化石燃料から自発的に離れていくという、かつてない課題について考察します。
技術的な解決策だけに依存するのではなく、社会的・人間的なイノベーションが中心的な役割を果たすことを強調します。再生可能で変動性のあるエネルギー源に適応していくためには、私たちの生活様式を根本的に見直し、長い時間をかけて環境に適応してきた生物のレジリエンス(回復力・適応力)から学ぶ姿勢が求められます。

フィードバックって何だろう?(講演者:LYGEROS教授)

イベント予定講演会/Lecture

2026年4月2日(木)14:00-15:00

自動運転車、電力網、生物のホメオスタシス(恒常性)─ 一見無関係に見えるこれらは、いずれも「フィードバック」という仕組みによって安定に動いています。フィードバックとは、「いまの状態」を知り、「目標」と比較し、その差を小さくするよう調整する方法です。仕組み自体はシンプルですが、その応用範囲や限界は多岐にわたり、自動制御(オートマティック・コントロール)が扱う中心的なテーマでもあります。本講演では、生物やエネルギーシステムなどの具体例を通して、フィードバックと制御の基本的な考え方をわかりやすく紹介します。

被災地が語ること(講演者:SO教授)

イベント予定講演会/Lecture

2026年4月8日(水)14:00-15:15

50年以上にわたり、専門家による調査チームが地震発生後世界各地の被災地を訪れてきました。その目的は、地震リスクを理解し、各地域がレジリエンスを高めるために役立つ重要な教訓を得ることです。
本講演では、SO教授が、「エビデンス(根拠)」に基づく研究の重要性と、災害後の現地調査に伴う主な課題について紹介します。また、現地で収集されるデータが、地震やその他自然災害の被害軽減に、どのような学術的価値を持つのかについて議論します。

銀河に広がる新しい世界(講演者:TINETTI教授)

イベント予定講演会/Lecture

2026年4月16日(木)14:00-15:00

地球は私たちにとって特別な場所です。なぜなら、ここが私たちの「ふるさと」だからです。
でも、地球は「惑星」としても本当に特別なのでしょうか?
夜空に見えるほとんどの星には、まわりを回る惑星があると考えられています。過去30年間で、6000個以上の系外惑星(太陽系の外にある惑星)が見つかっています。
これらの銀河に広がる新しい世界がどのようにして現在の姿になったのか。
そして地球が私たちの銀河、さらには宇宙の中でどのような位置を占めているのかを明らかにすることは、現代の天体物理学にとっても大きなチャレンジです。

Event Reports

イベントレポート

言語における協働──記録から再興へ(講演者:Mark TURIN教授)

イベント予定講演会/Lecture

2025年4月4日(金)13:00-14:30

"本講演では、これまでMark TURIN教授が関わってきた、歴史的に周縁化されてきた先住民族コミュニティとの2つの協働プロジェクトについて議論する。対象となるのは、ヒマラヤ地域および北米先住民社会であり、彼らはそれぞれの言語を保存し、再興するために取り組んでいる。本講演では、「収集(Collect)」「保護(Protect)」「つながり(Connect)」という3つの言葉について探求する。
"

新内閣の経済政策: ウィッシュリストと展望

イベント予定パネルディスカッション/Panel discussion共催/Joint Event

2024年11月8日(金)8:00 - 9:15

自民党総裁選挙(9月27日)と衆議院議員選挙(10月27日)の2つの選挙が行われ、新しい首相が選出された。この2回の選挙では、多くの経済政策案が提示され、議論された。ウェビナーでは、採用される可能性の高い経済政策と、採用される可能性は低いが日本経済にとって望ましい経済政策について議論する。

多文化・多言語対応の安全な大規模言語モデルの構築を目指して

イベント予定講演会/Lecture

2024年11月11日(月)10:00-11:00

生成人工知能(AI)の利用が世界的に広まるにつれ、AIモデルが地域ごとの文化や言語におけるリスクや懸念を敏感に反映できることがますます重要になっています。そのためには、何がリスクや有害なコンテンツなのかを地域・文化ごとに特定する作業を更新し続けていくことが必要となります。この作業には、AIや情報セキュリティの研究者はもちろん、人文・社会科学の研究者、AIやメディアのプラットフォーマー達や実務家の方や政策関係者たちと継続的に議論できるコミュニティを形成していくことが重要となります。本イベントでは、このようなコミュニティを継続させていく枠組みについてお話します。

Event Calendar

イベントカレンダー

「GPAI仕事の未来:Future of Work Survey Report 2023」開催報告

 

日時:2024年3月6日(水)10:00-12:00

会場:Zoomウェビナー

主催:東京大学国際高等研究所東京カレッジ

 

GPAI「仕事の未来」作業部会と日本における調査について

GPAI(Global Partnership on AI、AIに関するグローバルパートナーシップ)とは、人間中心の考え方に基づく「責任あるAI」の開発・利用の実現に取り組む国際的なイニシアティブである[1]。GPAIにはいくつかの作業部会が設置されており、そのうちの一つに「仕事の未来(Future of Work)」作業部会がある。この作業部会のプロジェクトの一環として、仕事の現場にAIが導入されていく中で私たちの働き方がどのように変化していくのかについて、現場の状況を国際議論に反映することを目的に、学生主体のインタビュー調査による参加国における継続的な事例の収集が行われてきた。複数の大学からの参加による日本チームも、2021年度よりこの調査に加わっており、2023年度は日本チームとしての3年目の活動となった[2]

本イベントでは、2023年度に実際に「仕事の未来」の調査に関わった学生と教員が登壇し、次のようなプログラムで、日本で行われた調査の概要や得られた知見の一部を紹介するとともに、調査の意義や課題について議論を行った。

  1. 開会挨拶
  2. GPAI Future of Work紹介
  3. 日本の調査概要報告
  4. 学生によるパネルディスカッション
  5. 教員によるパネルディスカッション
  6. 閉会挨拶

それぞれで行われた議論の内容について、次節以降、簡単に紹介する。

開会挨拶

本イベントの開会にあたり、江間有沙・東京大学准教授から開会挨拶があった。

GPAI「仕事の未来」専門委員でもある江間准教授は、2023年度に日本で行われた「仕事の未来」の調査について議論するという本イベントの趣旨について説明するとともに、国際的なネットワークとしてのGPAIの意義や、日本のGPAIへの継続的な貢献についても述べた。さらに、今春にはGPAI東京センターが設立されることに触れ、GPAIに関わる活動が、日本において今後さらに幅広く活発になることへ、期待を表明した。

 

GPAI Future of Work紹介

次に、原山優子・東北大学名誉教授から、GPAIと「仕事の未来」作業部会について紹介があった。

GPAI専門委員で2020-21年「仕事の未来」共同議長でもあった原山名誉教授は、2019年の「AIに関するOECD原則(OECD Principles on AI)」を起点に、G7の枠組みでの議論を経て、カナダとフランスのリーダーシップにより2020年6月にGPAIが正式に設立されたことを述べた。さらに、現在の参加国は28カ国+EUであり、産官学民からの参画によるマルチステークホルダーでの議論が進められていること、人間中心の「責任あるAI」の開発・利用において理論と現場とをつなぐ役割を担っていることなどを紹介した。

GPAIの四つの作業部会のうちの一つ「仕事の未来」作業部会は、26名の専門家で構成され、各国の事例の比較などを通し、AIが仕事に与える影響やその対応などについて、集合知の形成を図っているという。原山名誉教授は、現在「仕事の未来」で進められている複数のプロジェクトを紹介し、生成AIや非G7国への注目という流れに言及した。また、プロジェクトの一環として、現場の状況を国際議論に反映することを目的に、学生主体のインタビュー調査による参加国における継続的な事例の収集が行われてきたことを紹介し、本イベントで紹介される日本での調査も「仕事の未来」による2024年度の報告書に反映されると述べた。

 

日本の調査概要報告

続いて、江間准教授から、2023年度に日本で行われた「仕事の未来」のインタビュー調査について、その概要の報告があった。

江間准教授によれば、調査を行った日本チームは2023年度、同志社大学、東洋大学、東京大学からの参加があり、原山名誉教授、江間准教授、宮﨑光世・兵庫大学教授らによって運営がなされた。前年度までに続き学生が主体となってインタビュー調査を行い、了承が得られた場合には学生自身の研究にも調査を活用した。インタビュー調査は主に企業・自治体を対象とし、実際に学生の関心等に応じた12産業分野(IT、監査、コンサルティング、情報・通信、金融・保険、酒類・飲料、製造、物流、不動産、エンターテインメント、教育、自治体)にわたる27件の調査が行われた。インタビューにおける質問の内容は、全体に共通の内容をベースにしつつ、インタビュー先に応じて各学生が構成し、AIシステムそのものや、システムと人間との関わりなどについて、倫理的な観点等も交えながら尋ねるものとなっている。

調査結果の簡単な分析として、江間准教授は、GPAIで設定されたAIシステムのカテゴリーを参照しながら、2023年度の調査では、知識や情報を提供することで人の認知を拡大/支援する「デジタル・コワーカー」や、人の認知作業を代替する「人の代替」に当てはまるAIシステムの事例が多く得られ、「自律型サービスプラットフォーム」に当てはまるシステムの事例は少なかったことなどを述べた。また、インタビュー先となった企業・自治体等の     関係者に感謝を表明するとともに、学生とインタビュー先とのネットワークのさらなる維持・強化に取り組みたいと述べた。

 

学生によるパネルディスカッション

パネリスト:潮田真之助・同志社大学学部生、森唯花・同志社大学学部生、

      長澤侑生・東洋大学学部生、栗林諄・東京大学大学院修士課程学生

司会:          江間有沙・東京大学准教授

 

学生によるパネルディスカッションでは、2023年度の調査に関わった4つのゼミ等を代表する学生4名が登壇し、江間准教授の司会で、調査を通して得た知見や気づきなどについて議論した。

物流業界を調査した潮田真之助・同志社大学学部生は、荷物量を予測するAIシステムの事例を挙げ、誤差数パーセントで荷物量の予測が可能になっていることを述べた上で、人員やトラックの配置のためにAIシステムを利用したとしても、労働集約型産業において労働力の確保などは依然として残る課題であるとの認識を示した。

情報・通信業界を調査した森唯花・同志社大学学部生は、AI自動モザイクソフトの事例を挙げ、導入によって作業の効率化、経費の削減、働き方の改善などが見られたと述べた。その上で、調査を通して得た発見として、当初想定していた放送業界における普及は企業間の分業の中で一部の企業の仕事を奪いうるという困難を伴うこと、交通業界、小売業界、医療業界等において個人情報保護の観点からニーズがあることなどを示した。

監査業界を調査した長澤侑生・東洋大学学部生は、中小監査法人におけるAIの導入がほとんど進んでいないことを述べ、その要因として、費用の問題、会計士のデジタルスキルの問題を挙げた。その上で、これらの問題に対しては、個人や法人のレベルでの自助努力に加え、国や業界のレベルでのサポートが考えられると述べた。

江間准教授からは三氏に対し、調査した業界で自らが近い将来に働くとしたらどのようにAIと仕事を進めていくと思うか、という問いかけがあった。この問いかけに対して、物流業界を調査した潮田氏は、業界におけるさらなるAI普及の潜在的な余地などに言及しつつ、あくまでも人間は補助としてAIを用いることになるとの認識を示した。情報・通信業界を調査した森氏は、個人情報保護に関わるAI技術はさらなる発展の可能性が大きいとして、人間の価値観・倫理観等のAIへの反映が求められる場面も想定されると述べた。監査業界を調査した長澤氏は、AI-OCRのさらなる活用可能性に言及し、定型的・単調なタスクをAIに任せて人間はより知的なタスクを集中的に担うようになるとの認識を示した。

エンターテインメント業界を調査するとともに日本チームによる調査の運営をサポートした栗林諄・東京大学大学院修士課程学生は、フリーランサーの仕事がAIの影響を受けたという、自らの調査した事例に言及し、企業・自治体のAIシステム(サービス)開発・導入等担当者らに限らないインタビュー調査の重要性を提起した。これに対して江間准教授は、調査の難しさにも言及した上で、昨今の生成AIの普及なども踏まえ、アプローチしにくい個々人の声を拾うことはますます重要になっている、と応じた。

 

教員によるパネルディスカッション

パネリスト:藤本昌代・同志社大学教授、勝野宏史・同志社大学准教授

      中野雅史・東洋大学教授、宮﨑光世・兵庫大学教授

司会:          原山優子・東北大学名誉教授

 

教員によるパネルディスカッションでは、2023年度の調査に関わった教員4名が登壇し、原山名誉教授の司会で、調査の指導を通して得た知見に加え、調査の意義や課題について議論した。

まず2023年度に指導した調査の大枠について、藤本昌代・同志社大学教授は、幅広い産業分野への産業社会学的な観点からの調査となったこと、勝野宏史・同志社大学准教授は、情報・通信やエンターテインメント業界へのメディア学的な関心からの調査となったことを述べた。また、両氏はいずれも、調査においてインタビュー可能な企業・自治体等を探すことが、前年度までに比べて難しくなったと述べた。中野雅史・東洋大学教授は、学生の専門・関心に応じて監査業界とIT業界への調査を指導したこと、とりわけ監査業界については、前年度の大手に対して、2023年度は中小監査法人に焦点が当てられたことを述べた。日本チームの調査全体を支援し、企業・自治体等との橋渡しを担った宮﨑光世・兵庫大学教授は、調査対象となった企業・自治体等の多くが、前年度と比べ、より深く真剣にAIと関わるようになり、そのことで、学生と企業・自治体等との双方にとって、調査が簡単なものではなくなってきていたとの認識を示した。

続いて各氏は、2023年度の調査の指導を通して得た、仕事の現場についての知見や気づきに関して、特に前年度までからの変化に焦点を当てて、議論した。藤本教授は、従来主に見てきたパイオニア的にAIを扱う現場のみならず、2023年度の調査では、AIシステム・サービスについて強い必然性が感じられない状況で導入され、十分な知識を与えられないまま利用者が手探りで扱うような現場にも出会ったと述べた。勝野准教授は、対話型AIサービスの事例を挙げ、利用者もAIサービスの特性について共通認識を持った、アジャイルなサービス開発・提供の風土が日本でも一部でできつつあることを感じたと述べた。中野教授は、人間が新規事業など人間にしかできない仕事をするためAIを用いるという考え方が見られたことや、とりわけ監査業界においては、AIのアウトプットをどのように受け入れるか、AI利活用の進展における二極化にどのように対するかといった問題に直面していることを述べた。生成AIの現状について特に尋ねられた宮﨑教授は、生成AIが各企業にAIについての見直しを迫ったと述べた上で、実装の観点で、仕事の現場に大きな変化をもたらすに至るにはまだ少し時間がかかるとの認識を示した。各氏はさらに、調査の意義や課題について議論した。調査の意義については、単に知見を得ることのみならず、学生が主体となってグローバルなプロジェクトに参加し、リアルタイムで社会の変化を調査できることの貴重さや、企業・自治体等とのやりとりを通して学生が強みを持った社会人へ向けて育てられていることなどが述べられた。調査の課題については、より有意義な知見を得るために、単にインタビュー調査の件数を積み上げるだけでなく、事例をより深く掘り下げたり、国際間の比較を行うなど、さらなる取り組みが求められること、OB・OGやインタビュー先を含めたネットワークの維持・強化が求められることなどが述べられた。

パネルディスカッションの最後には、一般の参加者から寄せられた質問を起点とした議論も行われ、仕事の現場におけるAIとの関わり方は、産業分野のみならず、企業・自治体等の規模、風土、地域、従業員・職員の世代、学歴など、様々な要素によっても変わってくるとの認識が確認された。さらには、メンバーシップ型雇用におけるリスキリングなどにも話題は及び、原山名誉教授は、今後の調査におけるさらなる掘り下げの必要性を述べて議論を締め括った。

 

閉会挨拶

本イベントの閉会にあたっては、飯田陽一・総務省情報通信国際戦略特別交渉官から閉会挨拶があった。

飯田特別交渉官は、日本が2016年頃から現在に至るまで、G7やOECDをはじめとする場におけるAIについての国際的な議論をリードしてきたことを述べ、GPAIの取り組みの重要性、来るGPAI東京センター設立の意義を強調した。その上で、多様なステークホルダーによる議論が求められる中で日本における「仕事の未来」の調査が、インタビュー先の協力を得て、学生を育てながら行われていること、またその調査を紹介する本イベントが多くの参加者を得て行われたことについて感謝を述べ、本イベントを締め括った。    

(上段左から)原山氏、江間氏、飯田氏

(中段左から)宮崎氏、藤本氏、勝野氏、中野氏

(下段左から)潮田氏、森氏、栗林氏、長澤氏

 

(報告書原案作成:栗林諄)

 

[1] GPAIウェブサイトhttps://gpai.ai/

[2] 「GPAI仕事の未来 2022年調査報告書」https://ifi.u-tokyo.ac.jp/project-news/16971/

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鳴鳥の音声コミュニケーションと、その脳のメカニズムを探る(講演者:Sarah WOOLLEY教授)

イベント予定講演会/Lecture

2023年7月3日(月)15:00-16:30

鳴鳥は、後天的に習得した音声信号(歌声)を使って、自分の種やアイデンティティ、さらには感情をやりとりしています。鳴鳥たちは相互認識、パートナーの選択、長期的な社会的つながりの形成をおこなうために、歌声をどのように解読しているのでしょうか? 音声コミュニケーションの神経活動を広く解き明かします。

多国籍企業への課税に関するグローバルな合意 (講演者:Michael KEEN 潮田フェロー)

講演会/Lecture

2023年6月29日(木)16:00-17:30

世界は、多国籍企業への課税に関する100年にわたる協定の根本的な改革の瀬戸際に立たされている。その狙いは、企業による租税回避の範囲を減らし、政府間の国際的な租税競争に歯止めをかけるということである。しかし、具体的には何が変わるだろうか。提案された改革はその目的を達成できるのだろうか。

脱塩技術と再生可能エネルギーの組み合わせによる水供給促進(講演者:Alberto TIRAFERRI准教授)

イベント予定講演会/Lecture

2023年6月13日(火) 10:30 - 12:00

気候変動、産業の発展、人口増加により水需要は世界中で高まり続けている。その結果、自然水源への負担を軽減するために、これまで使われてこなかった排水や塩分を含んだ水の利用を考える必要が出てきた。しかし、きれいな水をこれまで使われて来なかった水源から作ろうとすると、これまでにも増して多くのエネルギーが必要である。エネルギー需要は常に高いので、今後開発してゆくべき技術は、再生可能エネルギーの利用を前提とし、複雑さを避け、社会的・経済的な実用性を担保するような脱塩技術となるであろう。この講演では、これらの方法の課題と可能性、そして水とエネルギーの連関(水-エネルギーネクサス)について論じる。

世界環境デー「プラスチックの生と死、そしてその後:グローバルな視点から」

イベント予定シンポジウム/Symposium

2023年6月5日(月)17:00-19:00

プラスチックは現代社会の私たちの生活に欠かせません。一方で、過剰で無計画なプラスチックの利用は、気候変動を引き起こす状況を悪化させ、海や陸、動物や人間の生命を脅かしています。このパネルでは、プラスチックが環境にもたらす化学の問題、廃棄されたプラスチックの処理に関わる人々の生活、小規模でローカルなプラスチックの再利用に関する科学と経済の課題、政策を調整する政府のメカニズム、マイクロプラスチックが動物や人間にもたらす様々な危険に焦点をあて議論します。

人新世におけるテクノダイバーシティの実現に向けて(講演者:Yuk HUI教授)

イベント予定講演会/Lecture

2023年6月2日(金) 15:00 -16:30

人間活動によって支配された地質時代である「人新世」は、しばしば気候変動、生態系の危機、第6の絶滅期など、終末論的なものと結びつけられることがある。近年のデジタル技術の加速は、過去数世紀の歴史哲学の根幹をなす終末論的想像力をより強くした。そういった意味で、人新世は近代の問題として提起され、その結果、近代を克服する新たな運動が求められる。この運動は、Philippe Descola、Eduardo Vivieros de Castro、Bruno Latourなどの人類学者が、近代の自然概念を覆そうとする最近の取り組みと一致する。本講演では、このようなモダニティの行き詰まりを取り上げ、その対応策としてのテクノダイバーシティというものを紹介する。

異質な要素:日本語の書記実践におけるアイデンティティとハイブリッド性 (講演者:Peter BACKHAUS教授)

イベント予定ワークショップ/Workshop講演会/Lecture

2023年5月29日(月)15:00 - 16:00

本講演は、日本語の書記実践において相互に関連する2つの現象、(1)借用語の統合と(2)日本語語彙のローマ字表記について論じます。この2つの現象は補完的であり、結果として高度なハイブリッド性を生み出していることを議論します。

「言語とアイデンティティ」ワークショップIV:言語景観における言語とアイデンティティ

イベント予定ワークショップ/Workshop

2023年5月29日(月)16:00-17:30

公共空間における言語の使用はアイデンティティの重要な指標であり、コミュニティにおける言語の実用的かつ象徴的な価値を示しています。このワークショップでは、公共標識、広告看板、通りの名前や地名などに使われる言語を観察することで、アイデンティティが物理的およびデジタルな言語景観の中でどのように視覚的に明示されるかを議論します。

科学における人権:誰の権利と義務?(講演者:Samantha BESSON教授)

イベント予定講演会/Lecture

2023年5月25日(木) 16:00 -17:30

国際人権法は科学進歩への参加および科学の恩恵と応用の機会を享受することを保証する。「科学の権利」が停滞しているのはなぜか、近年再び注目されるようになった参加の側面が権利保有者と履行義務保持者にとって何を意味するのか。本講演では、科学を個別で歴史と文化に無関係なものとして扱う既存の考えを再考し、民営化や商品化への傾向を見直すため「科学の権利」を公共財として捉えることを提案する。

近現代の記憶の移りゆく風景:新旧産業遺産(講演者:Andrew GORDON教授)

イベント予定講演会/Lecture

2023年5月22日(月)16:00-17:30

Andrew Gordon教授は、ユネスコ世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」をはじめとして、産業遺産のパブリック・ヒストリーについて研究しています。また、ユネスコに登録されていない(おそらく今後も登録される予定がない)産業遺産にも関心を寄せています。今回の講演は、そのような二つの遺産に焦点を当てたものとなります。ひとつめは、古くて有名な足尾銅山と精錬所です。そして、もうひとつは日本の最新の産業遺産である福島第一原子力発電所です。


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