イベント - 東京カレッジ
東京カレッジ

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イベント

東京大学に新しく設立された「東京カレッジ」。世界の第一線で活躍する研究者や知識人を招き、市民の皆さんと一緒に未来社会の様々な側面について考える場を作ります。こちらのページでは、東京カレッジにて開催予定・公開済みのイベントをご覧いただけます。

Upcoming Events

開催予定のイベント

MITの研究・教育・起業支援エコシステム(講演者:Gang CHEN教授)

講演会/Lecture

2025年11月12日(水)15:30-16:30

MITは、最先端の基礎研究を数多く生み出してきただけでなく、3万社以上の企業を誕生させ、その規模は世界で10番目に大きな経済圏に匹敵すると言われています。さらに教育分野でも、世界に大きな影響を与える革新的な取り組みを続けてきました。
今回の講演では、MITの研究、教育、そして起業を支える仕組みについて、講演者が自身の経験や見聞を交えてわかりやすくお話しします。

AIガバナンスと透明性レポートの実践に向けてー広島AIプロセスを事例に

イベント予定対話/Dialogue講演会/Lecture

2025年11月27日(木)16:00-18:00

AIの社会的活用が進む中で、企業や組織がどのように透明性を確保し、信頼されるAIガバナンスを構築するかが国内外で重要な課題となっています。本イベントでは、AIの開発・利用に関する「透明性レポート」の意義と作成方法を、実践的に学びます。東京大学江間研究室が中心となって作成した『AIガバナンスに資する透明性レポートハンドブック(仮)』を教材に、社内情報の整理や報告書作成、合意形成の進め方、会議運営の工夫などを具体的に紹介します。さらに、G7広島サミットを契機に始動した国際的な枠組み「広島AIプロセス(HAIP)」を事例に、各国・企業による自主的な透明性報告の取り組みと国際的信頼の構築について学びます。実務担当者同士の情報交換の時間も設け、AIガバナンスの定着と国際的な信頼醸成を目指します。

Event Reports

イベントレポート

言語における協働──記録から再興へ(講演者:Mark TURIN教授)

イベント予定講演会/Lecture

2025年4月4日(金)13:00-14:30

"本講演では、これまでMark TURIN教授が関わってきた、歴史的に周縁化されてきた先住民族コミュニティとの2つの協働プロジェクトについて議論する。対象となるのは、ヒマラヤ地域および北米先住民社会であり、彼らはそれぞれの言語を保存し、再興するために取り組んでいる。本講演では、「収集(Collect)」「保護(Protect)」「つながり(Connect)」という3つの言葉について探求する。
"

新内閣の経済政策: ウィッシュリストと展望

イベント予定パネルディスカッション/Panel discussion共催/Joint Event

2024年11月8日(金)8:00 - 9:15

自民党総裁選挙(9月27日)と衆議院議員選挙(10月27日)の2つの選挙が行われ、新しい首相が選出された。この2回の選挙では、多くの経済政策案が提示され、議論された。ウェビナーでは、採用される可能性の高い経済政策と、採用される可能性は低いが日本経済にとって望ましい経済政策について議論する。

多文化・多言語対応の安全な大規模言語モデルの構築を目指して

イベント予定講演会/Lecture

2024年11月11日(月)10:00-11:00

生成人工知能(AI)の利用が世界的に広まるにつれ、AIモデルが地域ごとの文化や言語におけるリスクや懸念を敏感に反映できることがますます重要になっています。そのためには、何がリスクや有害なコンテンツなのかを地域・文化ごとに特定する作業を更新し続けていくことが必要となります。この作業には、AIや情報セキュリティの研究者はもちろん、人文・社会科学の研究者、AIやメディアのプラットフォーマー達や実務家の方や政策関係者たちと継続的に議論できるコミュニティを形成していくことが重要となります。本イベントでは、このようなコミュニティを継続させていく枠組みについてお話します。

Event Calendar

イベントカレンダー

Previous Events

公開済みイベント

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世界大戦と銃後の「民心」: 国境を超えた言説の構築と崩壊(講演者:Sheldon GARON教授)

イベント予定講演会/Lecture

2025年10月22日(水)15:00-16:00

20世紀に登場した「民心」という言説は、明確な定義がないまま現れ、かつてない数の人たちを死に追いやりました。ヨーロッパや東アジアの戦争当事国は敵国民の「民心をくじく」ために空爆や食糧封鎖を行い、多くの民間人が爆撃や飢餓の犠牲となりました。都市や民間人の心を攻撃することが戦争に勝つための「当たり前の手段」になった背景には何があったのでしょうか。民心に関する思想や実践は、第一次世界大戦から第二次世界大戦にかけて、世界中で急速に広まりました。国を超えたその展開が、1914年から18年にかけての英独による相互海上封鎖、「民心動向報告」の導入、都市や軍事施設への空爆、米国の対日「飢餓作戦(Operation Starvation)」などの重大な事例につながりました。

ネフェルティティ:グローバル・アイコンの誕生(講演者:Sebastian CONRAD教授)

講演会/Lecture

2025年10月15日(水)15:00-16:00

本講演では、1924年にベルリンで初めて公開されて以来、古代エジプトの王妃ネフェルティティの胸像がいかにして驚くべき世界的共感を呼び起こしてきたかを考察します。現在では、そのシルエットだけで世界中の人々に認識されるほどのこの胸像が、多様な主体によってまったく異なる目的で利用されてきた経緯をたどる物語でもあります。例えば、化粧品広告の媒体としての活用、「世界最初のフェミニスト」としての象徴的役割、ナチスの熱烈な支持者による政治的利用、エジプトやベンガルのナショナリストによるナショナルアイデンティティの表象、さらにはアフリカ系アメリカ人の著名人による文化的アイコンとしての活用など、その用途は多岐にわたります。
なぜひとつのオブジェクトがこれほどまでに世界的な影響力を持ち得たのか?この胸像の正当な所有者は誰か?——そして、それにまつわる物語を語る資格があるのは誰なのか?

【講演会中止のお知らせ】慢性疾患リスクを低減するための都市の食環境の変革(講演者:Joel GITTELSOHN教授)

イベント予定講演会/Lecture

2025年10月8日(水)15:00-16:00

本講演では、都市部の食環境をめぐって肥満や非感染性疾患(NCD)の予防を目的に行われる取り組みについて、最新の研究成果を紹介します。ボルチモアで実施された「ヘルシーフード・イニシアティブ」を中心に、さまざまな取り組みの戦略や影響、教訓を解説します。 研究から明らかになったのは、教育と環境改善、政策を組み合わせることによって健康的な食品へのアクセスや消費が向上する一方、肥満への影響は限定的であるという事実です。デジタルツールの活用やレストランでの実践的取り組み、システム科学的アプローチなどを用いた現在進行中の調査からも、持続可能で地域とともに取り組む戦略が、食環境を強化し慢性疾患リスクを低減することが示唆されています。

マクロ経済政策から見た日本経済への処方箋(講演者:清滝 信宏教授)

イベント予定講演会/Lecture

2025年8月27日(水)15:00-16:00

現在の日本経済はトランプ関税の影響、食品価格の高騰、少子高齢化、財政や環境の持続性への不安など、様々な問題に直面しています。世界的に著名なマクロ経済学者の清滝信宏教授と国際金融の最前線で活躍するエコノミストの中空麻奈氏をお迎えし、日本経済の課題を参加者と共に考え、マクロ経済政策の面から解決策を探ります。マクロ経済学や政策設計に関心をお持ちの方をはじめ、多くの皆さまの積極的なご参加・ご質問をお待ちしています。

コーヒー × サステナビリティ × 気候変動(講演者:Catherine TUCKER教授)

イベント予定講演会/Lecture

2025年7月30日(水)15:00-16:30

コーヒーは、社交性、覚醒、そして生産性と結びつけられる、世界で最も人気のある飲み物のひとつです。しかし、コーヒーの生産は環境の悪化、農村部の貧困、そして社会的不平等を徐々に引き起こしてきました。現在では、気候変動、市場の不安定性、経済的不確実性によって、その生産が脅かされています。
この講演では、中米のコーヒー生産者を対象とした長期的な調査に基づき、異常気象をはじめとしたさまざまな不安の中で、コーヒーの品質や社会経済的な幸福、そして環境の持続可能性を向上させようとする生産者たちの取り組みについて検証します。また、消費者の役割、認証制度の影響、そして気候変動に強いコーヒー生産を支援するためのアプローチについても議論します。

ブリュッセル効果への対応:日本企業はEU-AI法にどう備えるべきか5

イベント予定パネルディスカッション/Panel discussion講演会/Lecture

2025年7月28日(月)12:00-13:00

本ウェビナーでは、2025年7月に最終版が、2025年8月2日から適用が開始される予定であるCoPについて解説し、日本企業が特に留意すべき重要なポイントについて概説します。

EUの規制動向がもたらす「ブリュッセル効果」や日本への影響について理解を深める機会としてAI関連技術の開発・提供・流通に関わる企業、研究機関、開発コミュニティの参加者のご参加をお待ちしております。

広島AIプロセス(HAIP)報告枠組みとは?―日本発のグローバルAIガバナンス最前線

イベント予定パネルディスカッション/Panel discussion講演会/Lecture

2025年7月28日(月)14:00-15:30

本ウェビナーでは、G7広島サミットで発足した広島AIプロセス(HAIP)とは何か、その報告枠組みの意義について解説します。また実際にHAIPにレポートを提出した企業の実務担当者をパネリストに迎え、「なぜHAIPへの参加を決めたのか」「透明性レポートや情報開示の望ましい在り方とは」「日本法との関連や期待」などについて議論します。
基盤モデル、生成AI、AIエージェントなどを活用するグローバル企業の技術者や法務担当者はもちろん、日本国内のみでAIを活用する企業、さらには中小企業やスタートアップ企業にとっても、HAIPについて理解を深める機会となります。ぜひご参加ください。

環境正義における感覚の理論(講演者:Mukul SHARMA教授)

イベント予定講演会/Lecture

2025年7月23日(水)15:00-16:30

視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚といった人の五感は私たちの世界の捉え方や関わり方を形作り、環境体験や文化的慣習に深く関わります。一方で、手触りやにおい、味を社会的に構築する「感覚の政治(sensory politics)」はしばしば社会階層を強化し、特定の集団を環境的な「他者」として疎外します。本講演では感覚の「環境性(environmentality)」に注目し、それが差別的な社会構造の中で不平等をどのように固定化しているかを考察します。感覚に関する規範が不正義をいかに支えているかを問い直すことで、環境正義の新しい概念を提案します。それは、感覚的次元と社会的次元を統合し、カースト制社会において環境・権力・実体験が複雑に絡み合う関係性を捉え直す試みです。

日韓の知識共同体を考える(講演者:梁 一模 教授)

イベント予定講演会/Lecture

2025年7月16日(水)15:00-16:30

江戸時代以来、日本と韓国の間では、知識の交流が持続的に行われてきた。20世紀には植民地支配という時期もあったが、知的交流はむしろ活発さを増してきた。本講演では、藤原惺窩と姜沆、山崎闇斎と李滉、古学派と丁若鏞、福沢諭吉と兪吉濬といった日韓の知識人による交流の事例を振り返りながら、今後の日韓知識共同体の可能性を考えたい。これまで東アジア共同体の構想は、ナショナリズムの強化という「東アジア的逆説」に直面してきたが、本講演はその困難を乗り越えるための一つの手がかりを探る試みでもある。

地球の未来への多様な視点とエコソフィーの役割(講演者:Zaini Ujang博士)

イベント予定講演会/Lecture

2025年7月11日(金)10:30-12:00

地球の健康(プラネタリーヘルス)を実現するためには、科学的な解決策だけでなく私たちの文化や行動の根本的な変容が必要です。本講演では、マレーシアで各省の事務次官を歴任した講師が、個人の価値観と社会システムの両方に働きかける包括的なアプローチを紹介します。政策や社会の枠組みに「エコソフィー(生態哲学)」を組み込むことの重要性を、日本と北欧の事例を通じて明らかにします。そして、気候変動問題への取り組みにおいて、水やエネルギー分野のNGO・大学・研究機関を含む非政府アクターが果たす大きな役割に光を当てます。

中国:権威主義2.0(講演者:David YANG 教授)

イベント予定

2025年6月4日(水)15:00-16:30

経済的に強く、ハイテクに精通し、グローバルにつながり、洗練された支配方法を用いる現代の中国は、権威主義2.0の典型と言える。何が中国の政治経済を定義し、何が権威主義2.0を動かしているのか? 今後の方向性は? 本講演は、権威主義の2つの重要な課題であるインセンティブと情報について考察する。権威主義1.0が恐怖と強制に依存していたのに対し、権威主義2.0は経済的インセンティブを用いて政権と利害を一致させることで、国民の支持を得る。インセンティブと情報を管理するために高度な官僚機構とテクノロジーを採用し、高度な情報環境で機能している。最後に、権威主義3.0の可能性を探る。中国では経済成長が鈍化する一方で国民の期待は高止まりしているため、国家統制のためのテクノロジーを駆使して権威主義1.0に回帰する可能性がある。世界的に見れば、中国を筆頭とする現代の権威主義は、自由民主主義的な秩序に挑む地政学上の重要な勢力になりつつある。

旧約聖書は王国滅亡をどう語ったか:危機と自然をめぐる3つの言説(講演者:Thomas RÖMER教授)

イベント予定講演会/Lecture

2025年5月22日(木)13:00-14:30

紀元前587年のエルサレムの陥落・ユダ王国の滅亡に関連して、旧約聖書(ヘブライ語聖書)には自然や環境に対する異なる言説が見られます。 本講演ではドイツの社会学者アルミン・シュタイルの分析にならい、国家的危機を前にした人々の姿勢を 1) 預言者(危機の後に人間、自然、動物が調和する楽園のような未来が訪れると考える)、2) 官吏(自然災害を神の裁きと捉え、環境に関心を払わない)、3) 祭司(現在の儀式につながる神話的な過去を構築し、人間と自然の調和をめざす)に類型化して読み解きます。生きとし生けるものとの共存について、聖書は私たちに多くのことを教えてくれるでしょう。


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