東京カレッジ・国際ラウンドテーブル「パンデミックを生きる―あらためてコロナ危機を世界で考える」 - 東京カレッジ

東京カレッジ・国際ラウンドテーブル「パンデミックを生きる―あらためてコロナ危機を世界で考える」

日時:
2020.06.02 @ 21:00 – 23:00
2020-06-02T21:00:00+09:00
2020-06-02T23:00:00+09:00
東京カレッジ・国際ラウンドテーブル「パンデミックを生きる―あらためてコロナ危機を世界で考える」

東京カレッジ・国際ラウンドテーブル「パンデミックを生きる―あらためてコロナ危機を世界で考える」が開催されました

2020年6月2日、東京カレッジと関係の深い世界各地の研究者をオンラインで結び、コロナ危機に対する各国の対応や今後の世界のあり方について語り合う国際ラウンドテーブル「パンデミックを生きる-あらためてコロナ危機を世界で考える」が開催されました。羽田正教授(カレッジ長)が司会を務め、ドイツからViktoria Eschbach-Szabo教授(テュービンゲン大学)、スウェーデンからSvante Lindqvist氏(スウェーデン王立科学アカデミー元会長)、アイルランドからBill Emmott氏(ロンドン日本協会会長)、アメリカからJeremy Adelman教授(プリンストン大学)、韓国からPark Cheol Hee教授(ソウル国立大学)、日本から星岳雄教授(東京大学)が登壇しました。ラウンドテーブル開催にあたり、登壇者は東京カレッジから送られた次の4つの質問に回答する動画を収録し、東京カレッジに送付しました。

1. How is the coronavirus epidemic in your country at this moment?
2. What is the current political, economic and social situation in your country in connection with the corona crisis?
3. What is the particularity, according to you, of your country’s reaction vis-a-vis the corona crisis?
4. How do you envision the post-corona world?

登壇者は東京カレッジYouTubeチャンネルで公開されている互いの動画を視聴し、ラウンドテーブルに臨みました。当日は、各国の状況を踏まえ、一国では解決の難しいコロナ危機をどのように乗り越えるのか、グローバルな視野と協力の重要性が議論されました。また、大学という研究・教育の場が今後どのような役割を果たしていくべきなのかという課題も提起されました。日本時間夜の9時から11時までというタイムリミットや、途中回線の問題などもありましたが、今月後半から始まる連続シンポジウム「コロナ危機を越えて」に先立ち、貴重な第1回オンラインイベントとなりました。

動画は録画公開されています。当日ライブ配信をご覧になれなかった方も是非ご視聴下さい☟

終了しました
YouTubeライブ配信
開催日時 2020年6月2日(火)21:00-23:00
会場

東京カレッジYouTubeチャンネル

言語 英語(通訳なし)
要旨

東京カレッジと関係の深い世界各地の研究者をオンラインで結び、コロナ危機に対する各国の対応や今後の世界のあり方について語り合います。

日本で「コロナ危機」が深刻になった3月以来、東京カレッジに所属する研究者たちは、個別にまたオンラインで集まって、この危機にどう向かい合うのか、学術はその克服にどのように貢献できるのか、また、信頼できる研究成果を多くの方々にお届けするにはどうすればよいのかといった問題を真剣に考えてきました。通常の形でのイベント開催が困難な状態が続く中、この度、「コロナ・フォーラム」という枠組みで、3つのイベントをオンラインで開催することにしました。こちらのイベントはその第1弾です。

6人の登壇者にはあらかじめ東京カレッジから次の4つの質問が送られています。
1. How is the coronavirus epidemic in your country at this moment?
2. What is the current political, economic and social situation in your country in connection with the corona crisis?
3. What is the particularity, according to you, of your country’s reaction vis-a-vis the corona crisis?
4. How do you envision the post-corona world?
登壇者はこれらの質問に答える20分のビデオを作成し東京カレッジに送付しました。
それらはYouTubeの東京カレッジ・チャンネルであらかじめ公開されています。
(https://www.youtube.com/watch?v=CfbTwWiAIPY&list=PLeE49Q0gSqn04hUim_I66mIwvhe4uNmb7&index=1).
登壇者は互いにこれらのビデオを見た後でラウンドテーブルに参加します。是非、ビデオをご覧になり、当日のYouTubeライブ配信をご視聴下さい。

 

プログラム

登壇者:Jeremy Adelman (Princeton University, Princeton, USA)
Bill Emmott (Writer, Chairman of the Japan Society of the UK, Dublin, Ireland)
Viktoria Eschbach-Szabo (Tübingen University, Tübingen, Germany)
Svante Lindqvist (Royal Swedish Academy of Science, Stockholm, Sweden)
Hoshi Takeo (The University of Tokyo, Tokyo, Japan), Park Cheol Hee (Seoul National University, Seoul, South Korea)
司会:Haneda Masashi (Tokyo College, The University of Tokyo)

形式:Zoomでの討議をYouTubeライブ配信(https://youtu.be/9ght52Pk1AQ
映像と音声は録画・録音されるので、後日でも視聴できます。

当日YouTubeライブをご視聴された方は、是非アンケートにご回答ください(https://form.run/@tokyo-college-adm-1591061986-online

主催 東京大学国際高等研究所東京カレッジ

Upcoming Events

開催予定のイベント

人新世におけるテクノダイバーシティの実現に向けて(講演者:Yuk HUI教授)

イベント予定講演会/Lecture

2023年6月2日(金) 15:00 -16:30

人間活動によって支配された地質時代である「人新世」は、しばしば気候変動、生態系の危機、第6の絶滅期など、終末論的なものと結びつけられることがある。近年のデジタル技術の加速は、過去数世紀の歴史哲学の根幹をなす終末論的想像力をより強くした。そういった意味で、人新世は近代の問題として提起され、その結果、近代を克服する新たな運動が求められる。この運動は、Philippe Descola、Eduardo Vivieros de Castro、Bruno Latourなどの人類学者が、近代の自然概念を覆そうとする最近の取り組みと一致する。本講演では、このようなモダニティの行き詰まりを取り上げ、その対応策としてのテクノダイバーシティというものを紹介する。

世界環境デー「プラスチックの生と死、そしてその後:グローバルな視点から」

イベント予定シンポジウム/Symposium

2023年6月5日(月)17:00-19:00

プラスチックは現代社会の私たちの生活に欠かせません。一方で、過剰で無計画なプラスチックの利用は、気候変動を引き起こす状況を悪化させ、海や陸、動物や人間の生命を脅かしています。このパネルでは、プラスチックが環境にもたらす化学の問題、廃棄されたプラスチックの処理に関わる人々の生活、小規模でローカルなプラスチックの再利用に関する科学と経済の課題、政策を調整する政府のメカニズム、マイクロプラスチックが動物や人間にもたらす様々な危険に焦点をあて議論します。

脱塩技術と再生可能エネルギーの組み合わせによる水供給促進(講演者:Alberto TIRAFERRI准教授)

イベント予定講演会/Lecture

2023年6月13日(火) 10:30 - 12:00

気候変動、産業の発展、人口増加により水需要は世界中で高まり続けている。その結果、自然水源への負担を軽減するために、これまで使われてこなかった排水や塩分を含んだ水の利用を考える必要が出てきた。しかし、きれいな水をこれまで使われて来なかった水源から作ろうとすると、これまでにも増して多くのエネルギーが必要である。エネルギー需要は常に高いので、今後開発してゆくべき技術は、再生可能エネルギーの利用を前提とし、複雑さを避け、社会的・経済的な実用性を担保するような脱塩技術となるであろう。この講演では、これらの方法の課題と可能性、そして水とエネルギーの連関(水-エネルギーネクサス)について論じる。

言語とヘルスケア ー貿易、人の移動、政策ディスコースを中心にー(講演者:大友瑠璃子)

イベント予定ワークショップ/Workshop講演会/Lecture

2023年6月21日(水)9:00-10:00

経済連携協定を言語政策の一形態としてとらえることで、貿易政策が、言語(教育)政策や、国家、言語、移民、医療に重要な影響を及ぼす現代の言語問題を表していることを示します。

多国籍企業への課税に関するグローバルな合意 (講演者:Michael KEEN, 潮田フェロー)

講演会/Lecture

2023年6月29日(木)16:00-17:30

世界は、多国籍企業への課税に関する100年にわたる協定の根本的な改革の瀬戸際に立たされている。その狙いは、企業による租税回避の範囲を減らし、政府間の国際的な租税競争に歯止めをかけるということである。しかし、具体的には何が変わるだろうか。提案された改革はその目的を達成できるのだろうか。

鳴鳥の音声コミュニケーションと、その脳のメカニズムを探る(講演者:Sarah WOOLLEY教授)

イベント予定講演会/Lecture

2023年7月3日(月)15:00-16:30

鳴鳥は、後天的に習得した音声信号(歌声)を使って、自分の種やアイデンティティ、さらには感情をやりとりしています。鳴鳥たちは相互認識、パートナーの選択、長期的な社会的つながりの形成をおこなうために、歌声をどのように解読しているのでしょうか? 音声コミュニケーションの神経活動を広く解き明かします。

Previous Events

公開済みイベント

異質な要素:日本語の書記実践におけるアイデンティティとハイブリッド性 (講演者:Peter BACKHAUS教授)

イベント予定ワークショップ/Workshop講演会/Lecture

2023年5月29日(月)15:00 - 16:00

本講演は、日本語の書記実践において相互に関連する2つの現象、(1)借用語の統合と(2)日本語語彙のローマ字表記について論じます。この2つの現象は補完的であり、結果として高度なハイブリッド性を生み出していることを議論します。

科学における人権:誰の権利と義務?(講演者:Samantha BESSON教授)

イベント予定講演会/Lecture

2023年5月25日(木) 16:00 -17:30

国際人権法は科学進歩への参加および科学の恩恵と応用の機会を享受することを保証する。「科学の権利」が停滞しているのはなぜか、近年再び注目されるようになった参加の側面が権利保有者と履行義務保持者にとって何を意味するのか。本講演では、科学を個別で歴史と文化に無関係なものとして扱う既存の考えを再考し、民営化や商品化への傾向を見直すため「科学の権利」を公共財として捉えることを提案する。

近現代の記憶の移りゆく風景:新旧産業遺産(講演者:Andrew GORDON教授)

イベント予定講演会/Lecture

2023年5月22日(月)16:00-17:30

Andrew Gordon教授は、ユネスコ世界遺産に登録された「明治日本の産業革命遺産」をはじめとして、産業遺産のパブリック・ヒストリーについて研究しています。また、ユネスコに登録されていない(おそらく今後も登録される予定がない)産業遺産にも関心を寄せています。今回の講演は、そのような二つの遺産に焦点を当てたものとなります。ひとつめは、古くて有名な足尾銅山と精錬所です。そして、もうひとつは日本の最新の産業遺産である福島第一原子力発電所です。

炭素国境調整: 進歩か危機か?(講演者:Michael KEEN, 潮田フェロー)

イベント予定講演会/Lecture

2023年5月15日(月)17:00-18:30

欧州連合(EU)は、炭素価格が低い国からの輸入品に課される、世界初の炭素国境調整メカニズムの導入を検討しています。賛成派は、これを気候変動との戦いにおける大きな前進だと考えています。その一方、反対派は保護主義への扉を開くものだと捉えています。その論拠と根拠はどういったものでしょうか。他の国も同様に検討を進めるべきでしょうか。

経済と金融における計算科学: 過去、現在、未来(講演者:John STACHURSKI教授)

イベント予定講演会/Lecture

2023年4月25日(火)16:00-17:30

コンピューターの処理能力と計算ツールの向上は、経済研究分野だけでなく、他の多くの科学分野に変化をもたらした。本講演では、コンピューターの処理能力の向上が経済と金融をどのように変えたか、また、ディープ ラーニング、人工知能、機械学習などにおける近年の開発が将来どのように経済と金融を変える可能性があるかについて論じる。

がん研究 ー ノーベル賞からのインスピレーション(講演者:Carl-Henrik HELDIN教授)

イベント予定講演会/Lecture

2023年4月22日(土)16:00-17:30(15:30開場)

過去122年間において、物理学、化学、生理学・医学、文学、平和の分野で約1000人の方にノーベル賞が授与されました。これらの受賞者たちの偉大な業績は、様々な研究に多大な影響を与えてきました。本講演では、がんの原因や治療法の解明を目指す研究を取り上げ、ノーベル賞受賞者たちの業績から得られたインスピレーションを語ります。


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