イベント - 東京カレッジ - Page 31
東京カレッジ

EVENT

イベント

東京大学に新しく設立された「東京カレッジ」。世界の第一線で活躍する研究者や知識人を招き、市民の皆さんと一緒に未来社会の様々な側面について考える場を作ります。こちらのページでは、東京カレッジにて開催予定・公開済みのイベントをご覧いただけます。

Upcoming Events

開催予定のイベント

大勝後の日本の消費税:減税、改革、それとも両方?(講演者:Michael KEEN潮田フェロー)

イベント予定講演会/Lecture

2026年3月5日(木)13:00-14:30(12:30開場)

自民党が衆議院選挙で歴史的な大勝を収めたのを受け、高市政権は、選挙中に公約した一時的な消費税の引き下げの検討を始めました。本講演は、こうした動きが日本の消費税制度や財政のあり方においてどのような意味を持つのかを考えます。一時的な負担軽減にとどまるのか、それとも本格的な改革への第一歩となるのか、あるいはその両方なのか。これらの可能性を議論します。

「トランジション」という概念をめぐって(講演者:Catherine VILLARD教授)

イベント予定講演会/Lecture

2026年3月25日(水)14:00-15:00

「トランジション(transition)」という概念は、ラテン語の transire(状態を変える)に由来し、19世紀以降、さまざまな分野で用いられてきました。現在の議論では、気候変動や「エネルギー移行」といった文脈で語られることが多くなっています。
本講演では、「エネルギーの時間的な流れ」として理解される「パワー・トランジション(power transition)」という概念を紹介し、20世紀半ば以降に加速してきたエコ社会的な変化を説明します。そして、私たちが強力な化石燃料から自発的に離れていくという、かつてない課題について考察します。
技術的な解決策だけに依存するのではなく、社会的・人間的なイノベーションが中心的な役割を果たすことを強調します。再生可能で変動性のあるエネルギー源に適応していくためには、私たちの生活様式を根本的に見直し、長い時間をかけて環境に適応してきた生物のレジリエンス(回復力・適応力)から学ぶ姿勢が求められます。

Event Reports

イベントレポート

言語における協働──記録から再興へ(講演者:Mark TURIN教授)

イベント予定講演会/Lecture

2025年4月4日(金)13:00-14:30

"本講演では、これまでMark TURIN教授が関わってきた、歴史的に周縁化されてきた先住民族コミュニティとの2つの協働プロジェクトについて議論する。対象となるのは、ヒマラヤ地域および北米先住民社会であり、彼らはそれぞれの言語を保存し、再興するために取り組んでいる。本講演では、「収集(Collect)」「保護(Protect)」「つながり(Connect)」という3つの言葉について探求する。
"

新内閣の経済政策: ウィッシュリストと展望

イベント予定パネルディスカッション/Panel discussion共催/Joint Event

2024年11月8日(金)8:00 - 9:15

自民党総裁選挙(9月27日)と衆議院議員選挙(10月27日)の2つの選挙が行われ、新しい首相が選出された。この2回の選挙では、多くの経済政策案が提示され、議論された。ウェビナーでは、採用される可能性の高い経済政策と、採用される可能性は低いが日本経済にとって望ましい経済政策について議論する。

多文化・多言語対応の安全な大規模言語モデルの構築を目指して

イベント予定講演会/Lecture

2024年11月11日(月)10:00-11:00

生成人工知能(AI)の利用が世界的に広まるにつれ、AIモデルが地域ごとの文化や言語におけるリスクや懸念を敏感に反映できることがますます重要になっています。そのためには、何がリスクや有害なコンテンツなのかを地域・文化ごとに特定する作業を更新し続けていくことが必要となります。この作業には、AIや情報セキュリティの研究者はもちろん、人文・社会科学の研究者、AIやメディアのプラットフォーマー達や実務家の方や政策関係者たちと継続的に議論できるコミュニティを形成していくことが重要となります。本イベントでは、このようなコミュニティを継続させていく枠組みについてお話します。

Event Calendar

イベントカレンダー

パク・チョルヒ教授による講演「『脱戦後』する日本」が開催されました

2019年7月22日、朴喆熙(パク・チョルヒ)教授(東京カレッジ・ソウル大学国際大学院)による講演会「『脱戦後』する日本」が開催されました。政治学、日本研究が専門の朴教授は、日本の『脱戦後』に注目し、「戦後の続き」でも「戦前への回帰」でもない日本の姿について日本語で講演しました。後半には社会学、カルチュラル・スタディーズが専門の吉見俊哉教授(東京大学)と対談を行いました。

はじめに、司会の羽田正教授(カレッジ長)は、東京カレッジが掲げるテーマ「2050年の地球と人類社会」を紹介し、朴教授の講演が「外から見た日本 内から見た日本」を検討することに相応しいと言及しました。続いて、朴教授は、脱戦後を遂げている日本について、戦後体制を支えた理念、制度、社会的な仕組みの変化という側面から説明しました。次に、日本における失われた20年を変革期と位置づけ、この間に起こった3つの終焉(1.冷戦の終焉、2.高度成長の終焉、3.村社会の終焉)が政治にも大きな影響を与えたと論じました。

戦後を支えていた理念から焦点を移して

朴教授は、脱戦後を「理念的に戦後から決別すること」であると定義し、反社会主義であった55年体制の自民党が、現在は反リベラリズムの政党に移り変わっていったと説明しました。反リベラリズムの傾向が強まる中で、改憲論と歴史問題をめぐる議論の内容自体が変化したと述べました。朴教授は、近年の日本政治に見られる制度的変化と外交政策の変化に注目し、近年の日本では、官邸主導の権力集中型のシステムに支えられ、総裁の権限が非常に強くなっていること、吉田路線という保守本流からの脱皮が図られ、外交安全保障大国としての立場が強調されるようになったことを指摘しました。国際安保と日本の安保が直結し、インターナショナルセキュリティーとナショナルセキュリティーがつながっているという考え方が定着したと言います。

『脱戦後』の日本はどこへ向かうのか

日本が戦前の姿に戻るのではないか、という隣国の懸念に対して、朴教授は、戦後世代の政治家が戦争や植民地に関して抱いている感覚は以前の政治家とかなり異なる、と強調し、「日本はいま帝国主義、軍国主義ではなく民主主義の国であるし、何よりも社会的な価値観のうえでポストモダニズムがちゃんと定着している国なので、昔に戻ることは不可能に近い」と述べました。最後に、朴教授は、脱戦後の日本が直面する4つの課題を挙げました。1.権力に対する牽制と均衡の問題、2.未解決の歴史問題、3.人口減少と高齢化が進み財政負担が増える中でどのように大国の地位を維持するのか、4.格差が広がり不安定化する社会にどのように安定をもたらすのか、という相互に関係しあう課題に向き合うことが求められる日本の姿が明らかになりました。

対談

講演会に続いて、朴教授と吉見教授が対談を行いました。まず、吉見教授は、「戦後」がいつ始まりいつ終わったのか、ということについてはいくつかの説があり、それぞれ戦後という概念の捉え方に違いがあることを説明した上で、中国大陸、朝鮮半島、ベトナムや東南アジアでは「戦後」はどのように捉えられているのか、広くアジアにおける戦後とは何を指すのかという議論を深めていくことを提案しました。続いて、政治の変化と、高齢化やネット社会化という社会的な変化がどう関係しているのか、さらに、平成時代の日本における政治・経済・社会構造の変化が、1970代終わりから大きく変化を遂げた世界全体の歴史(グローバルヒストリーの転換)とどのように関係しているのか、という質問を投げかけました。これをうけて朴教授は、1951~1952年が戦後の始まりで、1980年代後半から1990年代初頭に戦後体制が揺れ始めたという見解を示しました。さらに、対談は、1990年代以降のメディアとマスコミの変化が政治と社会に与えた影響についての議論で盛り上がりました。

講演会は奇しくも参議院選挙の翌日に行われました。朴教授は日本政治の分析を通して、現在日本が直面する問題に切り込みつつも、将来を悲観することなく課題を提案しました。
また、日韓の政治学者と社会学者の対談を通して、世界で同時並行的に起こる変化が政治に与える影響とその反応は、国によって異なることが浮き彫りになりました。一方で、民族や国家という境界にこだわらず利益を追求するグローバル企業の展開も、各国の将来を見据える上で非常に重要な要素であるということが明らかになりました。

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