ポストドクトラル・フェローLucas MATSUNAGA氏 論文を発表 - 東京カレッジ
研究関連

ポストドクトラル・フェローLucas MATSUNAGA氏 論文を発表

ポストドクトラル・フェローLucas MATSUNAGA氏が執筆した共著論文The Self-Serving Veil of Justice: Egocentric Bias Fosters Zero-Sum Thinking Despite Fair Settings」が雑誌『Social Justice Research』に掲載されました。

要旨
本研究は、公正な条件下であっても、交渉の場において自己中心的バイアスが持続的に影響を及ぼすことを検証するものである。日本と英国の947人の参加者を対象に、自動車取引や国際環境交渉などのシミュレーション・シナリオを用いて、自己中心的バイアスが正義のメカニズムやゼロサム思考とどのように相互作用するかを調べた。その結果、公正な仕組みがあるにもかかわらず、自己中心的バイアスは依然として強いことが示された。手続き的公正は、より単純な文脈ではゼロサム思考を減少させるが、複雑な交渉ではその効果が弱まる。非協力的な行動を抑制することを目的とした報復的正義は、かえって懲罰的態度を強める可能性がある。これらの知見は、協力を促進することの難しさと、より良い交渉戦略の必要性を浮き彫りにしている。

論文はこちらからご覧いただけます。(オープンアクセス)


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