「ジェンダー・セクシュアリティ・アイデンティティ」研究グループがワークショップ開催(12/16)
2025年12月16日(火)15:00から東京カレッジの「ジェンダー・セクシュアリティ・アイデンティティ」研究グループは、ワークショップ「夜の家庭のコラージュ:家をつくり、ほどくことの試み」を開催します。
本ワークショップは、オックスフォード大学博士課程に在籍するSieun Lee(李始恩、いー・しおん)氏によって行われ、夜に「家をつくること」(homemaking)と「家をほどくこと」(homeunmaking)の実践を探求します。Lee氏によるプレゼンテーション、参加者それぞれによるコラージュの制作、そしてディスカッションを通じて進めます。
参加ご希望の方は、以下のフォームよりご登録ください。登録後に会場の詳細をお知らせいたします。先着順となっておりますので、お早めにお申し込みください。
開催日時:2025年12月16日(火)15:00~16:00
会場:東京カレッジ(登録後に会場の詳細をお知らせいたします)
言語:英語
タイトル:夜の家庭のコラージュ:家をつくり、ほどくことの試み
要旨:
日本における家族像の文化的想像において、夜の家庭は重要な意味をもつ時空間です。「一家団らん」の慣習やメディアに頻出する夕食時の食卓等の表象は、家族の親密さの模範的な実践として理解され、「家族のあるべき理想の姿」を生成し、さらに夜間に子どもがどこで、どのように、誰によってケアされるべきかという規範を提示します。
Lee氏の研究は、夜間保育所を通して、親が夜働くあいだに子どもたちが保育所でケアを受け、家族が夜の家庭という時空間から分散する瞬間に注目します。「家づくり(homemaking)」と「家ほどき(homeunmaking)」がこのような文脈の中でどのように認識・実践されているのかを探りながら、Lee氏はある社会的文脈のなかで家族や家庭(home/homemaking)、そしてケアの理想がいかに「つくられる(craft)」のかについて議論を、工作(craft)を通して促したいと考えています。
ワークショップでは、参加者それぞれが紙の上にコラージュを制作します。このコラージュの試みは、Lee氏が2025年の英国王立地理学会の年次国際学会において参加したEva Neely教授によるワークショップ「Sonic Vulnerabilities: Listening, Collaging, and Conversing with Early Motherhood」から着想を得たものです。
Sieun Leeのプロフィール:
Lee氏はオックスフォード大学地理・環境学部博士課程に在籍する、都市研究および人文地理学の背景を持つ研究者です。博士研究では、日本の夜間保育所を事例に、夜間都市におけるケアの日常的な実践や関係性を探究しています。この研究は、フェミニスト理論から生まれたケアの倫理、夜間都市に関する研究、家・家庭(ホーム)の概念、そして子どもの地理学における先行研究を紡ぎ合わせる形で行われています。また、ケアは彼女の研究実践そのものにも深く関わっており、実証研究やフィールドワークを行う上で構築される様々な関係性の中で生じる脆弱性、責任、信頼に向き合いながら、「ケアをもって研究する」ことについても模索しています。
主催:東京カレッジ ジェンダー・セクシュアリティ・アイデンティティ研究会
問い合わせ先:shannon.welch@tc.u-tokyo.ac.jp
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