TOKYO COLLEGE Booklet Series 7
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11 シシンンポポジジウウムム①①「「医医学学・・疫疫学学」」 南南学学 正正臣臣((医医学学系系研研究究科科副副研研究究科科長長)) 第1回は「医学・疫学」をテーマとし、6月17日に私と日本感染症学会理事長である舘田一博先生、日本集中治療医学会理事長である西田修先生の3人でシンポジウムを開催しました。 日本の新型コロナウイルス感染者数は2万人を超え、死者数も1000人近くになっています。4月7日に国の緊急事態宣言が発令され、5月25日に解除された後、東京アラートも発令・解除されましたが、東京都の感染者数は徐々に増加しており、なかなか予断を許さない状態が続いています。 われわれが最も重要だと思っているのは、インフォデミックの問題です。情報が錯綜している中、間違った情報や意図的な嘘の情報を伝えるミスインフォメーションとディスインフォメーションが、パンデミックに加えて非常に大きな問題になっています。これをインフォデミックといいます。アカデミアの者として正確な情報を伝えることが最も重要だと考え、シンポジウムを進めました。 シンポジウムでは、現在行われている臨床研究の問題点、恐らくかなり時間がかかるだろうと思われるワクチン開発、コロナによって間接的に影響を受ける慢性的な生活習慣病の問題などについて議論しました。さらに、インフォデミックを解決するために科学的に明らかになっていることとそうでないことを開示し、透明性を持って議論することが重要であるということを論じました。 舘田先生からは、新型コロナの特徴として、無症候性の感染者(キャリア)の存在が問題を非常に難しくしていて重大であること、マイクロ飛沫、最近では空気感染の危険性も叫ばれているので、マスクによって抑制する、

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