TOKYO COLLEGE Booklet Series 6
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7 本セッションでは、このように深刻な課題を抱えると同時に、ニューノーマルへの新たな展望の可能性をもつデータ利活用とそのガバナンスのあり方について、医療情報学の研究者、シミュレーションの研究者と、個人情報やプライバシー保護を専門とする研究者の参加を得て、3つの学術分野の視点から議論しました。 今やデータはAIなどによる活用によって、人々の考えや意思決定に大きな影響を及ぼし、社会を団結させることも、分断することにも用いられるようになりました。コロナ禍のなかで、そして、図らずも時を同じくして深刻化しているデカップリングが進む世界において、その未来に最も影響を与えるものは何かと言えば、それはデータではないかと思われます。本セッションの議論はそのようなデータに関するいくつかの論点について、2020年7月の時点でのスナップショットの議論を提供するものではありますが、この内容が読者にとっての多少の示唆を与えるものになれば幸いと思います。 2020年11月 渡部 俊也

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