TOKYO COLLEGE Booklet Series 5
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26 それから、オンライン教育といっても、インフラがきちんと整っていないような場所ではインターネットに十分アクセスできません。ここでも格差が広がっているのです。ただ、テクノロジーは当然、今の状況を改善する可能性も秘めており、これまでなかなか学校に行けなかった人たちがオンラインによって授業に参加したりできる状況が生まれる可能性ももちろんあるので、一概に否定するものではありません。 4. 健健康康とと所所得得・・社社会会経経済済格格差差のの問問題題 日本でも子どもの貧困の問題は非常に深刻化していますが、健康の問題と所得や社会経済格差の問題は非常に密接な関係にあることが多くの国で分かっています。 最近の健康問題の1つに肥満がありますが、肥満と所得の格差は非常に相関が見られます。また、今日、途上国では肥満の子どもが非常に増えています。これらの問題の理由は、安くてカロリーの高い食べ物を手っ取り早く食べるからです。以前は途上国には食べるものがないとされていましたが、今は食べるものはあるものの、食べるものの質が低いのです。そうした食料の質の問題が非常に重要になっています。 サービスやモノに対するアクセスがいまだに制限されている人もいます。学校教育へのアクセスがない子どもたちも、紛争地などに5000万人以上います。しかし、学校に行けたとしても、必ずしも質の高い教育を受けているとは限りません。質というものも非常に大事であり、SDGsでは質の高いモノやサービスにいかにアクセスするかということを重視しています。質の高い教育を受けることによって健康のリテラシーを高め、コ

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