TOKYO COLLEGE Booklet Series 1
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18 最近になりいろいろな検査法が出てきました。PCR検査のような遺伝子検査の他に、抗体による感染の既往を調べたり、抗原検査で迅速に咽頭ぬぐいなどをして検体を採り、その中の抗原を30分で検出できる検査法もできています。これらの検査法の特徴を今後どのように活用していくのかが重要なテーマになってくると思います。 特に、唾液を用いた検査が可能になったことは非常に重要です。医師が危険を冒さずに検体を採れるからです。唾液であれば自分で出してもらえるので、唾液を用いた検査ができると診断法は大きく変わる可能性があります。 4. 伝播の特徴 また、新型コロナウイルス感染症は、伝播に関してインフルエンザと大きな違いがあります。インフルエンザは1人から2人、2人から4人というふうに単純な広がり方を示しますが、新型コロナの場合、感染者の約20%が他の人にうつし、そのうつった人も必ず症状が出るわけではなく、無症候性感染者(キャリアー)として存在し、その人がまた別の人にうつしてキャリアー状態になります。それがクラスターとなっていくことが明らかになっています。すなわち、これが水面下の広がりを引き起こす要因になっていて、時々クラスターとなっている点がこの感染症の難しさだと思います。 その中で、疫学解析によって幾つかのリスク因子が分かってきました。いわゆる3密(密集・密接・密閉)の空間において感染が広がりやすいということです。屋形船や立食パーティ、ライブハウス、タクシーや長距離バス、スポーツジムやサウナ、カラオケボックス、居酒屋、雀荘などが該当します。特に最近、夜の街クラスターや医療施設クラスター、声出し系

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